私がペンを持ち、曼荼羅を描き始めたのは2014年。当時、人生のどん底にあった私はふらふらとあてどもなく本屋をさまよっていました。
そんな私の目にとびこんできたのは、丸やうずまきや線でうめつくされた白と黒の英語の本の表紙。抽象画、現代アート、そんな言葉は知ってはいても自分とは縁のないものでした。けれど、ふとその本を手に取って頁をめくると、それは絵の描き方の本だったのです。
8つのステップを踏めば、絵心のない人、数字程度の線が描ければだれでもペン1本で完成するという。そのメソッドの名前は「ゼンタングル®」。
私はすぐにネットで調べ、アメリカで講師資格が取れるセミナーが開催されていることを知りました。そしてその夜には、アメリカ行きをパートナーに宣言していたのです。そこから私の画家、イラストレーターとしてのキャリアが始まりました。